緊箍児(きんこじ)とは、
孫悟空の頭にある輪の名前です。
お話では三蔵法師が呪を唱えて
感情的に好き勝手に動く孫悟空をコントロールしようとする
とんでもない代物です。
私はこの緊箍児(きんこじ)を
すべての人間が持っていると考えています。
そして、自分の緊箍児(きんこじ)に自分で呪を唱えて
締め付けています。
もちろん、私もです。
好き勝手にばかり動いているだけでは、世の中成り立たないので、
ある程度、緊箍児(きんこじ)で締め付ける必要はあると思います。
ですが、締め付けるのが得意になりすぎるのも
バランスが悪いですよね。
例えば、思考や情報に振り回されて、結局自分が何をしたいのか
わからなくなりやすい方がよくいらっしゃいます。
そういう方は感情を緊箍児(きんこじ)で締め付けるのが
得意なのかもしれません。
たとえ話で緊箍児(きんこじ)を出しましたが、
実際に思考過多の方に頭蓋骨が締まっていることが多いです。
頭蓋骨(頭頂骨、側頭骨、蝶形骨、後頭骨、前頭骨など)は 繋がって
ひとつになっていると思われていますが、実はそれぞれ動いています。
健康な状態ではそれぞれの骨がゆっくり拍動しながら動いたり、
骨自体が拡張しています。
しかし、思考過多の方に多いのは
頭がキュッと締まった状態で、拍動しても振幅が小さい、
あるいは、どこかの骨がロックされていて、
骨がうまく動くことができない状態です。
まるで、孫悟空の頭にある緊箍児(きんこじ)が
締まっているようなイメージなんです。
それぞれの骨の間にスペースがない状態で
骨間にスペースがないと、骨同士が動くこともできず、
血流の流れも悪くなります。
以前、思考過多の方に頭が重いことが多いと書きましたが、
骨間にスペースがなくなることで、
滞りができて頭が重くなるのではないかと考えています。
さらには、この骨の動きの制限が、
頭蓋骨内にある小脳テントや硬膜に影響を与えますので、
胸郭上口、横隔膜、骨盤隔膜などの身体の水平を保つ
組織のバランスや神経系など身体全体にも影響してきます。
頭が重いと背骨を通して対極にある仙骨(骨盤)にも影響します。
どこに影響するなんて話をし出すと本当にキリがありません。
身体は繋がっているということですね。
実際のセッションでは、頭蓋骨も緩めて行きます。
頭蓋骨が緩むと頭も軽くなってスッキリし、
全身のバランスが整いやすくなります。
たまに、キュッと締まりすぎている頭蓋骨が突然緩みだすと
その反動で痛みが起こる方もいらっしゃいますが、
大体すぐに治まります。大丈夫です。
そして、私が一番面白いなぁと思うのは、
頭蓋骨が緩むことで、思考にもスペースができることです。
たとえ、思い悩んで何から手をつけていいか
分からなくなっていたとしても、思考にスペースができると、
答えが見つかったりします。
身体も、思考も、心も、繋がっているんですね。
人間の身体は本当に不思議で面白いです。
と、まぁ、簡単に書きましたが、身動きが取れなくなるほど、
緊箍児(きんこじ)で締め付けすぎるのも問題だと
いいたかったのです(笑)
何でもほどほどに、バランス良く行きたいものです。
自分の筋緊張性頭痛が、孫悟空の頭輪みたいなものではないかというイメージから、検索かけたらこちらに行き着きました。
返信削除ポラリティーセラピーというのは、初めて知りました。ただ、東洋医学を勉強していて、ここで書いてあるような結論には至ってきてはいます。体の電磁図は、経絡の循環のようなものにみえます。電気的な現象と捉えている鍼灸医もいて、鉄製の皮内鍼など、治療に使います。
自己治療で、指圧の真似事をやり、効果を実感しておりました。
孫悟空の昔話は、苦い痛切な含蓄がありますよね。
コメントありがとうございます。
返信削除緊張性頭痛ですか?大変ですね。
仰向けに寝た状態で後頭骨の下に手を敷いて
しばらくすると頭と首と肩が緩んできますので、
もし良かったら試してみてください。
東洋医学を勉強されているのですね。
私は経絡は「筋膜」だと考えています。
臨床から得た仮定ですが、また詳しくはこのブログに
書こうと思っていますので、
また良かったら、見てもらえると嬉しいです。
匿名者にお返事どうもありがとうございます。
削除効果を実感するツボの一つが、後頭骨の隆起の下にある
天柱や、風地です。ゆっくりともむように指圧すると、
肩や体幹部にまで、リラックス感がひろがることがあります。
多分、部位的にはその辺のことをおっしゃっているのかと思います。
少し時間をかけて、手当てしたり、指圧したりすると、効果も
広がるんでしょうね。
理論はともあれ、こういう治療が、民間や家庭で伝承されて、
多分なされていたんじゃないのか、それが失われて、薬の治療に
どんどん取って代わられたのではないかと最近思っています。